あなたは資産形成とは何なのか、その意味をきちんと理解していますか?老後のためにしっかりとお金を準備していきましょうという流れが強くなってきて言葉自体はよく耳にするようになりましたが、しっかりと意味を理解できていない人は非常に多いです。同じようにお金の話で良く出てくる資産運用と混同してしまっている人もいます。資産形成をする必要性や具体的な方法、リスクなど様々な視点で見ていきますのでこの機会にしっかりと理解しておくようにしましょう。
資産形成とは、0から収入の積み重ねることで、コツコツと資産を増やしていくイメージです。資産運用は、すでに形成した資産をどうやって増やしていくのか、どうやって守っていくのかということになります。そのため資産が0の場合は資産運用が出来ず、最初は資産を形成するところからはじめます。
資産形成で重要なことは、当たり前ですが、収入を増やして支出を減らすことです。 収入を増やすのは、会社で頑張るのも良いですが、転職したり、副業で稼ぐなど方法はいくらでもあります。 まずは無理のない範囲で収入を増やすと良いです。支出を減らすためには、プランを立てて計画的にお金を使い、極力無駄遣いをしないようにしましょう。
そもそもなぜ資産形成をしていく必要があるのでしょうか?貯金をしていれば、老後には退職金や年金などで生活していけるのではないかと思われるかもしれません。
しかしそれらだけでは老後に必要な十分なお金を用意することはできません。必要となる費用の方が多くなってしまい毎月赤字状態になりますので、不足分は貯金を切り崩して生活していかなければならなくなります。そのため十分な貯蓄をしておかなければ、生活出来なくなってしまったり余裕のない我慢しながらの生活をしなければいけなくなってしまいます。
また現在は金利が非常に低い時代ですので、昔のようにただ銀行にお金を預けておけば自動的にお金が増えていくということはまずありません。自分から積極的に運用を行って、資産を形成していく必要があるのです。
老後にゆとりのある生活を送るためには、かなりの金額が必要となります。その資金を作るためには出来るだけ早く始めることがおすすめです。運用期間はどのような利回りのもので、いくらずつ運用していくかによって変わってきます。しっかりと計画を立てて定年の時期から逆算してスタート時期を決めるようにしましょう。
それでは具体的な資産形成、資産運用方法についてご紹介していきます。
まずは株です。投資と聞いて一番にイメージする人が多いであろう非常にメジャーなものです。企業に出資をして株式を購入して株主になり、株式の価格の変動を利用して利益を出す方法です。会社の利益を分配する配当金や、その企業のサービスや商品を株主優待として受けることが出来ることから非常に人気があります。値動きが大きいので上手く行けば高い利益を得ることが出来ます。
しかしその一方でう元本保証ではありませんので損をしてしまうこともあり、リスクも非常に大きいです。
次に債券です。会社や国にお金を貸して、その利息を利益として得る投資方法です。基本的には元本が保証されていますし、倒産や破綻などが起きない限りは安全性が高いものです。国債の場合には破綻することはまずありませんので、より安全性が高くなります。しかしその分大きな利益を得ることは出来ませんので、大きく資産を増やすということは期待できません。
不動産投資という方法もあります。利益を得ることを目的として不動産に投資をします。所有している物件を人に貸して賃貸料として収入を得たり、購入時よりも価格が上がった際に売却をしてその差額を利益とします。比較的に安定していてリスクも少ない投資方法でありますし、管理を委託すれば管理に手間がかかりませんので本業を持っていても副業として行うことが出来ます。また相続対策になったり生命保険の代わりとなるといったメリットもあります。その一方で購入の際にまとまった資金が必要となることや、管理や維持に費用が掛かるといったデメリットもあります。
その他にも保険や金など様々な方法があり、それぞれメリットやデメリットは違います。どのような人に向いているかも違いますのでよく特徴を理解して、自分にあったものを選ぶようにしましょう。資産運用や資産形成には必ず付きものであるのが、リスクです。資産運用におけるリスクとは、損をしてしまう危険性という意味と将来のリターンが確実ではないという意味があります。リスクが大きいというのは運用している商品の価格が大きく上がる可能性があるのと同時に、大きく下がる可能性も持ち合わせていることを意味しています。ハイリスクハイリターンという言葉からも分かるように、高いリターンを求めればリスクも高くなりますしリスクを抑えればリターンも低くなります。
リスクには様々なものがあります。代表的なものはまずインフレリスクです。これはインフレーションによって貨幣の価値が下がってしまうことによって損をしてしまうリスクです。物価の上昇分よりも資産の価値の上昇分が少なくなると資産が減っていってしまうことになります。
そして価格変動リスクというものもあります。これは投資しているものの価格が変動することによって投資した時の金額よりも下がってしまうことで損をしてしまうリスクのことです。
その他にも外国為替レートが変動することによって損をしてしまう為替リスク、債券や株式を発行している企業や自治体などが破綻することによって損をしてしまう信用リスクなど多くのものがあります。自分が運用しているものに関わるリスクについてはきちんと理解をして、備えていくことが重要です。
資産形成をするにあたって重要なことは、リスクを自分でコントロールしながら行うということです。その方法として有効なのが分散投資と長期投資です。
分散投資には商品を分散する方法と、購入する時期を分散するという2つの方法があります。資金を1つの商品に集中させてしまうと、その商品の運用が上手く行かなかった際に大きな損失を被ることになります。いくつかの値動きの違う商品や通貨を組み合わせて資産を分散して投資していくことで、その中の1つが損をしても他のものでカバーをすることが出来るようになりリスクを減らすことが出来るのです。
そして一気に高額を投資するのではなく、一定金額を定期的に投資していくことによって価格が下がった時には多く価格が上がった時には少なく購入することが出来ます。これによって購入単価を安定させることが出来ます。分散投資はリスクを軽減できる有効な手段ではありますが、商品を分散するにせよタイミングを分散するにせよその分管理に手間と時間がかかるようになるというデメリットはあります。
長期投資を行うとリスクを分散させることが出来ます。マーケットは常に変動していますので、運用には良い時と悪い時というものが必ずあります。短期間で投資をしているとそのどちらに当たるかというのはタイミングによって大きく変わってきてしまいますが、長い期間をかけて投資をしていくとどちらも網羅することになりますので平均的にみると変動が少なくなりリスクが小さくなり安定したリターンを得ることが出来ます。
また長期に渡って運用をしていると、その間に得た利益も加えて投資を行っていくことが出来ますので、その分リターンも大きくすることが出来ます。投資した資産を保有し続け、一度購入したら長期間売却をしませんので売買手数料を抑えることが出来るというメリットもあります。一方で長期投資では投資した資金は簡単に引き出すことが出来ないという点や、投資を継続している間はずっと運用コストがかかってしまうというったデメリットもあります。
どちらもデメリットはありますが、リスクをコントロールするという面では非常に重要なことですので資産形成をしていくのであれば取り入れるようにしましょう。
ここにきて、資産を増やすための金融商品も増えてきました。これは、利用すると税金が優遇される制度が揃ってきたのも一因かもしれません。ここでは資産形成でおすすめの商品を比較してみます。以下は、各商品の代表例となりますので、これ以外にも資産形成を増やすための商品があります。
イオン銀行 | りそな積立式定期預金 | 楽天銀行 | ソニー銀行 | ゆうちょ銀行 | |
---|---|---|---|---|---|
対象年齢 | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし |
金利(2019年4月1日現在) | 0.08% ※税引後0.063% |
0.01% | 0.03% | 0.05% | 0.01% |
上限金額 | 50万円 | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし ※ただし積立回数が108回と上限あり |
税の優遇の有無 | なし | なし | なし | なし | なし |
引き出し | 可能 | 可能 ※目標型の場合は、目標日以降。一般的な積立の場合はいつでも可能 |
可能 ※ただし現金での払い戻しは不可 |
可能 | 可能 |
資産形成開始金額 | 500円から | 1000円から | 1000円から | 1000円から | 1000円から |
手数料 | 不明 | なし | 不明 | なし |
イオン銀行 | ソニー銀行 | 三井住友銀行 | 楽天銀行 | じぶん銀行 | |
---|---|---|---|---|---|
対象年齢 | 20歳以上 | 外貨普通預金口座を持っている人でかつ申し込み時点で満20歳以上 | 外貨普通預金口座を持っている人ならだれでも | 20歳以上 | 円普通預金口座および外貨普通預金口座を持っている人で、満20歳以上 |
金利(2019年4月1日現在) | 変動金利 | 変動金利 | 外貨普通預金金利と同じ | 変動金利 | 変動金利 |
積立日 | 毎日or毎月5日、15日、25日から任意の日を1つから3つを選択 | 毎日、毎週、毎月(最大3日まで指定可能)から選択 | 毎日、毎週、毎月(日付指定もしくは月末)から選択 | 7日、14日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年 | 毎日、毎週、毎月から選択 |
上限金額 | 制約なし | 制約なし | 500万円 | 制約なし | 1000万円 |
税の優遇の有無 | なし | なし | なし | なし | なし |
資産形成開始金額 | 500円から | 500円から | 500円から | 3000円から | 100円から |
為替手数料 | 外貨によって異なる | 外貨によって異なる | 外貨によって異なる | 外貨によって異なる | 外貨によって異なる |
対象通貨 | 3通貨 (米ドル、豪ドル、NZドル) |
12通貨 (米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、ブラジルレアル、中国人民元、南アフリカランド、スウェーデンクローナ) |
17通貨 (米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ、ノルウェークローネ、香港ドル、シンガポールドル、タイバーツ、中国人民元、トルコリラ、ブラジルレアル、南アフリカランド、メキシコペソ) |
7通貨 (米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、南アフリカランド、中国人民元) |
8通貨 (米ドル、ユーロ、豪ドル、中国元、レアル、ウォン、ランド、NZドル) |