株を始める前に知っておくべき、証券会社を選択するポイントとは


2018.11.22

2022.12.02


  • 資産運用の方法にはさまざまなものがありますが、その中でも株式投資は、それなりの初期費用が必要となることやリスクが大きいイメージが先行していることなどもあり、今までなんとなく敬遠していたという方も少なくないかもしれません。

    株式投資を行う際に重要なポイントとなるもののひとつに、自分に合った証券会社を選択することがあげられます。
    具体的にはどのようなサービスがあるのか、手数料がどれくらいかかるのかなど気になる点もいろいろあるかとは思いますが、実際に証券会社で口座を開設する前に、事前にチェックしておきたいいくつかのポイントについて、詳細にご案内していきたいと思います。

    手数料について

    株式投資に限らず、多くの資産運用では、証券会社や銀行などで専用の口座を開設することが必須となります。
    各銀行やさまざまな運用会社での口座開設が可能な投資信託などとは異なり、株式投資では証券会社に口座を開設しなければならず、
    どこの証券会社にするべきか決めかねている方も多いのではないでしょうか。

    とくに最近では、インターネットで手軽に口座を開設できる証券会社から、経験豊富な営業担当者に投資についての相談ができる大手の総合証券会社まで、個性豊かな証券会社が揃っていますので、それらの情報を目にする度に迷ってしまっている方も少なくないと思います。

    証券会社選びにおいて、1つ目のポイントとなるのが、各証券会社でかかる手数料について知ることです。
    もちろん、手数料はあくまでも指針のひとつですので、手数料の安さで選ぶことが必ずしも自分にぴったりの証券会社選びとなるとは言えません。
    自分に合わない証券会社を選んでしまうと、自分が理想とする運用スタイルによっては手数料が大幅にかさんでしまうということもありえますので、ぜひ注意して見ていただきたいポイントとなります。

    株式を売買する際に発生する1回の取引手数料の価格で見た場合などは、やはりインターネット上のサービスをメインに展開している証券会社が魅力的です。
    しかし、頻繁に株式を売買するような運用を予定している方の場合は、一定の売買価格までは手数料が発生しないなどという証券会社を利用した方が割安となる場合もあります。
    1回にかかる手数料だけではなく、運用方法と総合的に照らし合わせて、一定期間でどれくらいの手数料がかかるのかというポイントに重点を置いた検討をしてみる必要があります。
    また、口座維持手数料などの有無や、同じ証券会社でも開設する口座の種類によって手数料が異なる場合も多くありますので、それぞれを細かく見比べてみることをおすすめします。

    取扱商品の種類

    証券会社を選択する上で2つ目のポイントとなるのは、その証券会社の取扱商品の種類がどうなっているかを知ることです。
    国内上場株式、上場投資信託(ETF)、上場不動産投信(REIT)、外国株式、外国投資信託、FX(外国為替証拠金取引)、国内債券、海外債券などさまざまなものがありますが、証券会社によって、取扱商品の数そのものや特化している取扱商品グループも異なります。

    また、インターネット上の取引でも、パソコンで取引が可能な商品とスマートフォンや携帯電話での取引が可能な商品とが異なる場合があり、商品によって取引が可能な時間帯が異なる場合もあります。普段ご自分が取引に使用する機器や時間帯などの要素を考慮した上で、証券会社を選ぶことも大切となります。

    そのほか、現在はひと昔前と異なり、日本国内の株式だけを扱う証券会社はほぼなくなっていますが、例えば、日本の株式ではなく外国の株式をメインに株取引を行っていきたいなどと考えている方の場合は、欧米の株式を中心に扱う証券会社、ASEAN地域の株式を多く扱う証券会社、中国の株式市場に明るい証券会社なども多くありますので、各証券会社が得意とする取扱商品のラインナップを参考に選んでみるのもおすすめです。

    このような場合、それぞれの証券会社により、取引時に発生する手数料や時差による取引可能な時間帯など諸々の条件に違いはありますが、外国株式の取扱銘柄数が豊富なことだけではなく、国外との取引でも便利に使うことのできるサービスが充実しているなどの利点もありますので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

    また、運用方法によっては、取扱商品の種類や手数料などを見極め、複数の証券会社で開設したいくつかの口座を使い分けるという方法もありますので、ぜひ検討してみていただければと思います。

    ツールやサービス

    そして、証券会社を選ぶ上で3つ目のポイントとなるのが、それぞれの会社が提供している便利ツール・サービス・プランの充実度に目を向けてみるということです。
    証券会社によっては、無料の便利ツールのほか、有料のツールを用意していることもあります。

    一般的なものでは、株価チャートを瞬時に分析することのできる便利ツールがありますが、中には、プロの投資家お墨付きの高機能な株式売買ツールが展開されている場合もあり、より効率が良く快適な投資を楽しむこともできます。

    また、ワンクリックで取引をすることができる便利機能やリアルタイムで株価を通知してくれる便利機能などを揃えている場合もあります。
    さらに、実店舗を構える大手の総合証券会社の場合は、株の売買時間があらかじめ指定されていることが多いですが、インターネット上のサービスが充実している証券会社では、夜間でも取引が可能なサービスなどが提供されていることもありますし、デイトレードに特化したプランを提供している証券会社では、一定回数までは手数料なしでの取引が可能など、より株価の状況に密着した取引を実現することもできます。

    また、パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットなどの端末からの取引にも対応している場合と取引ができる端末が限定されている場合などもあります。
    外出が多い生活スタイルの方や株価情報などを細かにチェックして取引を行いたい方などは、意外と見落としがちなこういった点を考慮して証券会社を選択することも必要かもしれません。

    そのほか、マイレージサービスなどの外部のポイントサービスや関係会社のポイントサービスなどと連携したサービスを提供している証券会社もありますので、何かプラスアルファの利益が欲しい方などは、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

    証券会社選びでは、自分がどのように株取引を行っていくのかをイメージすることが大切になります。
    株式優待などで大きなメリットが期待できる日本国内の株式を中心に運用していこうと考えている方、アメリカの大手の株式を取得することを考えている方、これから伸びるとされているASEAN地域の株式に注目している方など、それぞれの方が興味を持っている株式自体もその運用方法もまったく異なっているかと思います。

    まずは、ご自分の理想とする運用スタイル、必要とする便利ツールやサービスの充実度をある程度洗い出し、総合的に判断して「いいな」と思える証券会社での口座開設をしていただければと思います。

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