株
2019.02.26
2022.12.02
日本初の株式会社は明治6年に設立された第一国立銀行と言われています。
また、日本初の証券取引所は明治11年に誕生しました。
どちらも今からおよそ150年も前の話です。
その後第二次世界大戦後、GHQによって財閥が解体され、証券市場は新たな一歩を踏み出しました。
つまり、株が特定の富裕層だけのものではなく、一般の人にも身近なものになっていったのです。
その後日本は好景気を迎えます。
現代のような完全に機械化される前の、大勢の証券マンが立会所にひしめいて取引を行っている光景を懐かしく思い出される方も多いかもしれません。
それが今やスマホやパソコンでも株が手軽に買える時代になりました。
このように、株式は進化し続けています。
歴史ある株取引の始め方を身につけて、あなたも株主への道を歩みだされてはいかがでしょうか。
株式とは、ある企業が会社を運営するために個人や他の企業に向けて発行するもので、株式を購入した人は「株主」と呼ばれます。
そして、出資金の額に関わらず株主総会に出席することができます。
またその企業が利益を出した場合には、株主に「配当金(インカムゲイン)」が支払われます。
配当金は、その企業の決算月からおよそ3か月後に受け取ることができます。
日本国内の企業の多くは決算月が3月のため、受取はその3か月後、つまり6月ということになります。
配当金の受け取り方法は、銀行口座や証券会社の口座に振り込んでもらう方法、起業から郵送される「配当金領収証」を郵便局などに持参して受け取る方法があり、どの方法にするか選ぶことができます。
国内企業の平均配当金は、2%と言われています。
また、株式は保有している株の株価が値上がりした時に売却すれば、「値上がり益(キャピタルゲイン)」が出ます。
また、株主の楽しみの一つとして、株主優待があります。
株主優待とは、株主がその企業の商品や金券などがもらえる制度です。
例えば外食が多い方ならば、外食産業の株を保有しておくとお食事優待券がもらえますので、助かりますね。
ただし、株主優待を行っている企業は上場企業のおよそ3分の1と言われています。
すべての企業が株主優待を行っているわけではありませんので、その点はご注意ください。
ご存知の通り、株価は常に変動しています。
例えばその企業の業績が悪化したり、何か不祥事を起こしたりすれば当然株価は下がりますし、その株を保有している多くの人が売りに走るでしょう。
その結果、値崩れが起きて株価は大きく下降します。
反対に業績が右肩上がりの企業の株は多くの人が欲しいと考えるため、株価は上がります。
このように、株価は需要と供給のバランスの上に成り立っています。
株式投資の始め方についてご説明します。
まず最初に、証券会社に口座を開設しなければなりません。
株は証券会社を通してしか売買できないからです。
しかし、どの証券会社を選べばいいのか、迷ってしまう方も多いと思います。
証券会社を選ぶ基準の1つに手数料があります。
手数料とは、株を売買した際に証券会社に払うお金のことで、証券会社によって大きく異なります。
例えば店舗型証券とネット証券では10万円の売買で2000円以上もの差があります。
当然、取引に扱う金額が膨らむほど、手数料の差は開きます。
例えば100万円の取引では最高で10000円もの差が出てきてしまいます。
一般的に、ネット証券の方が手数料が安いと言われています。
では、安いネット証券の方にしようと思われる方も多いと思いますが、店舗型証券の場合は、専任の担当者が対面でアドバイスしてくれるというメリットもありますので、一概にどちらがいいとは言えません。
また、口座開設にも違いがあります。
ネット証券の場合、口座開設はサイトの指示に従って個人情報を入力します。
数日後に口座開設書類が送られてきますので、そちらに記入し、本人確認書類のコピーとともに返送します。
家に居ながらにして口座開設ができるのは魅力的ですが、口座開設に数日かかるのがネット証券のやや不便な点です。
一方、店舗型証券の場合は、その場で口座開設が可能です。
行く前にあらかじめ必要書類をサイトから印刷して記入して持参すれば、よりスピーディーに口座開設をすることができます。
それ以外に必要なものは本人確認書類、印鑑、銀行の通帳などですが、証券会社によって違いがあるので事前に問い合わせておくようにしましょう。
また、口座開設をすると株の売買法や注意点などを説明してくれますので、疑問点があったら遠慮なく尋ねてみましょう。
このように、ネット証券と店舗型証券では、始め方に違いがあります。
証券会社に口座を開設しただけでは、株式投資は出来ません。
その口座に、購入資金を入金しておく必要があります。
いくら必要なのかは、購入する銘柄や単位によって変わってきますので、あらかじめどの銘柄をいくら買うのかを決めておくとよいでしょう。
例えば100株購入で1株100円の場合は10万円が必要です。
まだ、購入銘柄が決まっていない方は、少し多めに入金しておくと安心です。
購入する株の銘柄と株数が決まったら、注文を出します。
注文方法には「指値注文」と「成行注文」の2つがあります。
指値注文とは、自分が指定した額で売買する方法で、成行注文とは、金額を指定しないで購入する方法です。
指値注文では、例えば「1万円で購入したい」という注文を出し、その銘柄の株価が1万円以下の場合は購入することができますが、1万1円以上の場合は約定は成立しません。
約定というのは売買が成立することを指します。
成行注文を出すと、その時点での最低額を指している売り注文に対して注文が成立します。
約定がすぐに確定するため、「とにかく早く買いたい」という方にはおすすめの注文方法です。
また、買いと売りを同時に注文する「逆指値」という方法もありますが、こちらでは購入方法をご説明していますので、逆指値については割愛させていただきます。
どの銘柄を買うのか、あれこれ悩むことも多いと思いますが、自分が知っている企業、成長が見込まれる企業の株を購入することが基本となります。
初めての方は、最低株数(100株または1000株)にしておかれる方が良いでしょう。
これは、購入後に大きく値を下げてしまったとしても、最低限の損失に留めることができるからです。
次は、実際の購入方法ですが、ネット証券の場合はサイトから、銘柄、株数、注文方法を入力すればOKです。
店舗型の場合は、担当者に直接、あるいは電話で取引の要望を出します。
株式投資というと、ハードルが高い、難しそうと思われるかもしれませんが、口座開設の方法や注文方法を押さえておけばそれほど難しくはありません。
ネット証券では、デモトレードといって株取引の練習版が用意されていますので、そちらを利用するのもおすすめです。
また、「株式投資を始めてみたいけれど資金がない」という方は、「単位未満株」を購入するのもよいでしょう。
例えば1株1000円で1000株単位の銘柄は、最低100万円が必要ですが、単位未満株ならば1株からでも購入することができます。
要するに、株のばら売りをしてくれるというわけです。
ただし、単位未満株は手数料が割高である、取引時間が限られているなどのデメリットもありますので、確認してから購入するようにしてください。
ご自分に合った株数や注文方法を選んで、まずは少額から気軽に買ってみてはいかがでしょうか。