iDeCo(イデコ)とは?制度の内容を解説!

iDeCo

2018.10.24

2022.12.02

  • iDeCo(イデコ)制度

    iDeCoとは個人型拠出年金の愛称で呼ばれる私的年金制度です。

    自ら掛金を決定し、更に運用管理機関や取り扱う金融商品も自由に選べる、個人型確定拠出年金。
    最近は特にこの私的年金制度の需要が伸びてきているようで、国民年金や厚生年金、企業型年金などと組み合わせ、より充実した資産形成を行っている人が増えているようです。

    名前は聞いたことあるけれど、そもそも私的年金制度って一体どんな制度なの?と疑問に思われている方を対象に、iDeCoについての疑問点を集めてみました。将来の資産形成に役立つ情報が満載です。是非ご活用ください。

    iDeCoとは

    iDeCo(イデコ)とは個人型確定拠出年金の略称で、従来あった企業型確定拠出年金の個人版とも言える私的年金制度です。
    2001年より制度が実施され、2017年の1月には原則20歳以上で60歳未満の人であれば誰でも加入出来るように制度が改正されました。
    (ただし条件によっては20歳以上60歳未満であっても加入出来ないケースもあります)

    iDeCoと他の年金制度との違いは、毎月の掛金を自分で決め、運用する金融商品の種類も金融機関も全て自分で決定する点にあります。
    運用出来る金融商品は預貯金や保険商品を始め、投資信託や株式、信託商品や債券など多岐に渡ります。

    他の年金とは違い、投資指向の強いiDeCoは、従来貰える年金額を大幅に増やしたいと考えている人にとっては非常におすすめの年金制度です。
    更にiDeCoにはあらゆる場面において、税が優遇されるという特徴も兼ね備えており、長期的な所得税の控除が実現出来る点において非常に有利です。

    拠出時における税制優遇には、所得税並びに住民税が節税され、運用時には運用利益が非課税となり、更に受給時には公的年金控除、退職所得控除が受けられ、拠出、運用、受給時の三段階にも分けて税の優遇が施されているのです。
    節税効果が見込めるだけでも、個人型確定拠出年金を行うメリットは十分あると言えるでしょう。

    メリットの多いiDeCoですが、反対にデメリットも存在します。デメリットの一つが、掛けた資産は全て、60歳から70歳までの間に引き出さなければならないという点。

    そもそも老後年金を目的にしているiDeCoは、60歳以上にならない限り資産を引き出す事は不可能です。
    更に引き出す際にも注意をしておきたいのが、金融商品を運用している場合、引き出す際の相場状況や場合によっては元本を下回ってしまうケースも発生します。

    個人型確定拠出年金を行う際は事前にメリット、デメリット双方の面をしっかりと把握し、建設的な運用を心がるようにしましょう。

    掛金・運用について

    iDeCoの月々の掛金とはどのようにして決まるのでしょうか。

    個人型確定拠出年金は基本的に自分自身で掛金を決める制度である為、月々いくらの掛金にするかは人によって異なります。
    しかしiDeCoでは最低掛金が決められています。その最低掛金は5000円で、それ以上であれば1000円ごとに変更する事が出来ます。

    最低掛金は一律ですが、上限については本人が所属している職業ごとに異なるので注意が必要です。
    掛金の上限は自営業者・専業主婦(夫)・公務員・サラリーマンの4つにタイプ別され、サラリーマンはその中でも細かく3つのタイプにケース分けされます。

    まず、厚生年金や企業年金に加入できない自営業者に対しては、上限が最も高く設定されており、月68000円、年816000円と定められています。
    次に専業主婦(夫)は月23000円、年276000円。公務員は月12000円、年144000円と、このようにそれぞれ職業によって上限金にも違いがあります。

    サラリーマンについては少し複雑であり、まず企業年金(厚生年金の他に企業が給付する私的年金制度のこと)に加入しているかどうかによって、上限に差が生じます。

    企業年金が無いサラリーマンであれば、掛金の上限は月23000円、年276000円。
    企業型確定拠出年金にのみ加入しているサラリーマンであれば、月20000円、年240000円となり、確定給付企業年金のみに加入しているサラリーマンであれば、企業型確定拠出年金の双方に加入しているサラリーマンであれば最も低く、月12000円、年144000円に設定されています。

    また、企業型年金に加入しているサラリーマンは、勤務先の会社が企業型年金とiDeCoの双方に加入する事を認めていなければ、そもそもiDeCoに入る事も出来ない為、加入を考えている人は事前に勤務先へ問合わせを忘れないでください。

    受取について

    年金制度において、最も気になるのが受け取るタイミングでしょう。

    国民年金や厚生年金などと同じく、iDeCoも長期に渡って運用していく為、受け取る際にはどれ程の金額を受け取れるのか、受け取るタイミングはいつからなのか、気になる事も多いかと思われます。

    まずは受け取れる金額からご説明します。
    そもそも個人で掛金を設定するiDeCoにおいては個人によって年金額にも差がある為、一概には答えられません。

    ただし老齢給付金として受け取った平均金額が、月額54,000円であったとレポートがあるようです。
    もちろんこの金額はあくまでも平均ですので、掛金や資産運用の設定次第で増やす事も可能です。

    受け取るタイミングは60歳以上から70歳までの間と決められています。70歳以降で引き出す事は不可能であり、反対に60歳以上にならなければ、いくら積立てていても、引き出す事は出来ません。

    また、iDeCoは最低10年の納付期間を経なければ資産を引き出す事は出来ません。
    よって、例えば50歳以上で制度を開始した場合には、60歳以降も引き続き運用する必要があるのです。

    なお運用中はたとえ60歳以降であっても、所得税や住民税、その他運用益の非課税制度は引き続き受けられるので安心してください。
    万が一iDeCoを運用している本人が亡くなってしまった場合は、遺族に対して死亡一時金という形で全額が引き出されます。

    ただし、運営管理機関に連絡して手続きを取らなければそのまま運用は続いてしまう為、運用している金融商品や相場状況によっては資産に変動が出てしまう事もあり得ます。

    この他、iDeCoでは障害一時金も存在し、60歳未満であっても資産を引き出すケースとして、例外的に位置づけられています。
    年金制度に不安を抱えている人が増加する傾向にある中、個人型確定拠出年金であるiDeCoは、企業型年金などと並びこれから増々需要が伸びていくでしょう。

    年金制度と聞くと、「少し複雑で分かりにくそう・・・」「まだまだ何年も先の話だから・・・」と敬遠しがちですが、年金は将来の話ではなく、今この時に積立てておかなければならない話です。面倒と感じても、自分の将来の為に、いまからコツコツと資産運用してみませんか?いざ始めてみれば、金融商品の運用に詳しくなり、より充実した資産形成に成功するかもしれません。ほんの少しでも興味を持たれた方は、是非一度ご検討ください。

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