不動産投資
不動産投資に関する質問
老後の備えのために、賃貸物件経営などの不動産投資で収入を得ることを考えております。
現在では分譲マンションのワンルームのみを所有して、賃貸に用いるという方法もあるようです。不動産投資であれば、変動によって価値が下がるリスクもある株式や債権などへの投資と違って、安定した家賃収入が期待できると思うのですが、気になるのは不動産投資の運営に必要となる経費です。
素人考えなのですが、物件が老朽化したときの修理費なども必要でしょうし、清掃や細かい補修の手間もあり、管理人を雇うのであれば人件費もかかります。
また建物にも固定資産税などの税金がかかるはずです。投資物件の固定資産税はどの程度かかるのか、またそれ以外の税金が必要になるのかといったことも、詳しくはわかりません。
そのため賃貸経営のための不動産投資を行うに当たって、税金の問題なども含めて、基本的にどのような経費や支出があるかを、詳しく教えていただきたく思います。また賃貸経営を行う一方で、不動産投資を続けるための必要経費を、どのように捻出すればいいかの具体的な方法も説明していただければ助かります。
投資物件などの不動産を所有している場合、固定資産税が発生します。また都市部にある不動産であれば、都市計画税が発生することもあります。
都市計画税とは、文字通り都市計画事業や土地区画整理事業の経費に使うための税金であり、都市計画区域内にある不動産に課税されます。
固定資産税は、毎年1月1日に所有している不動産の価値について発生し、その不動産の評価額の1.4パーセントが税額になります。さらに都市計画税が発生する場合は0.3パーセントが加算され、計1.7パーセントの税額になります。固定資産税の評価額は地価によって変動し、3年に一度、地価の評価額が見直されます。
そのため地価が安くなれば固定資産税も下がり、高騰すれば固定資産税も上がることになります。大まかな固定資産税の評価額の目安としては、不動産の購入価格の7割程度になります。
これに固定資産税や都市計画税の税率をかけた額が、おおよその課税額です。ただし正確な固定資産税の税額は、その建物が新築か中古物件か、築年数などによっても大きく変わってきます。また土地については「小規模住宅用地」として、200平方メートルまでの部分が課税標準額の6分の1になる。新築住宅の場合は減免措置など多くの軽減制度があるので、少しでも節税できるよう詳しく調べることです。
不動産投資をする上でまず必要になる経費としては、所有する物件の管理費、修繕費が上げられます。
不動産の管理費には、エントランスや廊下など、共用部の清掃や設備の保守点検といった、建物の物理的な管理を行う「建物管理」と入居者の募集、家賃の集金や滞納者への対応、入居者の問い合わせや要望への対応など、入居者に冠する管理を行う「賃貸管理」の二種類に分けられます。
どちらも管理に関する専門の知識やノウハウが必要になるため、通常は専門会社に委託して行います。この会社に支払う費用が「管理費」になります。
また建物の一部が老朽化する、設備が故障するなどで住環境に支障が出る場合は、基本的に管理者の負担で補修を行います。建物に特に問題がなく、当面、補修の必要がなくとも、いずれ建物は老朽化し、大掛かりな修理や改装が必要になることがあります。
それに備えて家賃収入の一部を、大規模な修理の費用に積み立てておくと安心です。分譲タイプの物件でワンルーム投資を行う場合は、物件全体の管理会社はすでに決まっているため、その会社に所有する室数分の管理費を支払います。
修繕費に関しては、毎月の家賃収入から修繕費を少しずつ積み立てておいて、修理が必要になる際に備えておくといいでしょう。