iDeCo+(イデコプラス)とは

iDeCo

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    2001年に始まった個人型確定拠出年金、愛称iDeCo(イデコ)から派生し、2018年の5月から始まった中小事業主掛金納付制度ですが、同年8月には正式に、iDeCo+(イデコプラス)という愛称とロゴマークが決定し、メディアなどを通して徐々に知名度もアップしてきています。

    とは言え、個人型確定拠出年金(iDeCo)とは異なり、iDeCo+(イデコプラス)はまだ誕生したばかりの新しい制度。どうしても情報が少ない面もあり、iDeCo+(イデコプラス)について理解しきれていない方も少なくはないと思います。
    今回は、もうひとつの年金とも言われるiDeCo+(イデコプラス)についての概要とともに、メリットとデメリットについて説明いたします。

    iDeCo+(イデコプラス)とはなにか

    アメリカの年金制度に着想を得たと言われている個人型確定拠出年金(iDeCo)が日本に導入されたのは、2001年のことです。

    個人型確定拠出年金(iDeCo)は、日本国内の居住者が加入を義務付けられている公的な国民年金制度とは異なり、任意加入者による私的年金の制度ですが、個人が掛金や運用方法を自分で設定することができるため、資金形成として自由度の高い方法として人気を集めています。
    そして、この個人型確定拠出年金(iDeCo)から新しく生まれた制度が、2018年の5月に始まった中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)。中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)は、中小企業を中心とする一定の条件を満たす事業主のもとで働き、すでにiDeCoに加入している従業員が対象となる制度です。

    個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している従業員が属している企業がiDeCo+(イデコプラス)を導入することによって、従業員が支払う加入者掛金に、企業が支払う事業主掛金をさらにプラスすることのできる制度となっています。そのため、将来的には、個人で支払っていた額以上の恩恵が受けられることとなりますので、より大きな額の資金形成の実現が可能になり、安定感のある老後生活を送ることができるというものが、iDeCo+(イデコプラス)の概念です。

    従業員側が負担する「加入者掛金」と事業主側が負担する「事業主掛金」の合計金額がiDeCo+(イデコプラス)制度を利用する中での掛金となりますが、中小事業主掛金の両者の合意が条件とはなるものの、従業員側の意向を尊重し柔軟に決定することも可能ですし、1000円単位での細かい金額設定も可能となっています。また、iDeCo+(イデコプラス)導入後は、事業主側がまとめて掛金を納付する必要がありますので、加入者掛金については従業員が給与から天引きというかたちで納めることになります。

    iDeCo+(イデコプラス)のメリット

    まず、勤めている企業がiDeCo+(イデコプラス)を導入することで考えられるメリットには、具体的にはどのようなものがあげられるでしょうか。

    iDeCo(イデコ)加入者であった従業員側のメリットとしては、従業員側が納める「加入者掛金」と事業主側が納める「事業主掛金」の掛金の合計掛金が以前と同程度の額である場合、個人の負担額が減ること、またそれにも関わらず、将来受け取れる年金が単純に増えることがあげられます。
    そして、合計掛金が以前の個人負担していた掛金より増額している場合には、将来受け取れる年金が単純に増えることなどがあげられます。では、事業主側のメリットについてはどうでしょうか。

    まず、新たに負担することとなる「事業主掛金」が発生しますが、経費として計上することが可能になりますので、金額的な負担が大幅に増えるとしても単純にデメリットではなくメリットとしての面も持つことになります。また、iDeCo+(イデコプラス)を導入することができる企業の条件に、企業型確定拠出年金・確定給付企業年金・厚生年金基金を実施していないことなどがあげられますが、以前までは従業員にとってはマイナスだった可能性のある福利厚生制度が、低コストで実現できるという何よりのメリットがあります。

    働き方や企業のあり方が問われる現代だからこそ、中小企業にありがちな福利厚生面でのマイナスイメージを払拭する良い機会とも言えるでしょう。
    制度導入にあたって、企業の大切な従業員に与えることのできる精神的な安定が大きなメリットとなることは、企業の生産性をあげることなどにもつながりますし、総合的に考えるとビジネス規模で非常にメリットの大きい変化となるかもしれません。

    iDeCo+(イデコプラス)のデメリット

    従業員側のiDeCo+(イデコプラス)導入のデメリットとしては、税制優遇制度があげられます。

    従業員の場合、iDeCo(イデコ)を利用していた時には、掛金が「全額所得控除」という税制優遇を受けることができましたが、勤めている企業でiDeCo+(イデコプラス)が導入されると、事業主掛金分については所得控除の対象外となってしまいます。

    しかし、それ以外には主なデメリットはありませんので心配はいらないでしょう。では、事業主側のデメリットについてはどうでしょうか。当然、今まで負担していなかった「事業主掛金」を捻出することになりますので、単純に支出だけを考えるとデメリットと言えるかもしれません。
    また、iDeCo+(イデコプラス)を導入できる企業の適用条件を確認しておく必要があります。条件としては、従業員数が100名以下の企業であること、企業型確定拠出年金・確定給付企業年金・厚生年金基金を実施していないこと、労働組合や代表者に制度を利用することに対する同意を得ることなどがあげられます。

    これらの条件を満たす事業主が定められた手続きをすることで、事業主側が対象従業員の掛金に上乗せすることが可能になるというしくみが、iDeCo+(イデコプラス)の大前提となっていますが、その他にも細かな規定がありますので、中小事業主掛金の拠出方法・決定・変更などについては、きちんと全容と把握しておくことが必要となります。
    制度を導入する上で、従業員に対する公平性はもちろん、労働組合の合意を得ることや労使合意をすること、事業主掛金の変更情報を事前に通知することなどが求められますので、計画性を持った制度導入を検討してみてはいかがでしょうか。

    一部では、将来的には現在よりも不安定になるとも言われているわたしたち働く世代の老後生活。

    公的年金である国民年金や企業年金だけではどうなのだろう、と漠然と不安を抱えている方も少なくないのではないでしょうか。豊かな人生の実現のためには、ある程度の経済的なゆとりの約束された老後の生活は大切です。iDeCo(イデコ)の加入条件を見た場合も以前と比べ枠が増え、専業主婦や自営業の方の加入も可能になりました。
    将来の自分のため、家族のための資金形成として注目されている制度、iDeCo(イデコ)とiDeCo+(イデコプラス)をもう一度見直し、ぜひあなたにとってプラスとなる資産形成ができるように前向きな検討をされてみてはいかがでしょうか。

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