「後払い決済」がクレカのライバル本命に コンビニにも浸透


2021年10月4日発売の「日経トレンディ 2021年11月号」では、「フィンテック最前線」を特集。支払いを後回しにするクレジットカードのライバルに、後払い決済(BNPL)が急浮上している。クレカの簡便な使い勝手と都度与信するローンのいいとこ取りをするのが特徴で、世界各国で利用が急激に広がりつつある。ファミリーマートでは、21年9月から「ファミペイ翌月払い」を開始。利用者の裾野は広がっており、追随する事業者も現れそうだ。

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商品はすぐに欲しいが、支払いは後回しにしたい。こうした場合、クレジットカードを使うか個別にローン会社と分割払い契約するかの2択だった。そこに新顔が登場し、世界各国で利用が急速に広がりつつある。それが「BNPL(後払い決済)」だ。「先延ばし決済」と呼ぶ場合もある。

Buy Now Pay Later(今買って、後で支払う)の英語の頭文字を取った新しいタイプの金融で、使い方はネット通販なら決済画面で携帯電話番号などを入力し、実店舗なら専用アプリのQRコード画面などを提示する。都度与信を行い、過去に支払い遅延が発生していないかなどを調べられ、早ければ数分後には決済が完了する。

利用に当たっての手間の少なさや、月初から月末まで利用した分を翌月の10日や月末など期日に返済すればよい点はクレカに似ている。一方、都度与信が発生し、過去の支払い実績から利用の可否や上限額が決まる点はローンに近い。ただし、年収や勤務先などを事細かに聞かれない。スピーディーなのがBNPLの信条だ。

直近、BNPLが世界的な潮流であることを決定づけたのが、2014年と早いタイミングでBNPLサービスを開始したフィンテックスタートアップPaidy(東京・港)を、米決済大手PayPalが約27億ドル(約3000億円)で買収すると21年9月に発表したニュースだ。

Paidyは、630万の利用者を抱える(台湾事業を含む)。ECサイトを中心に、「Amazon.com」「ビックカメラ.com」「Apple Store」、さらには高級食品店「DEAN&DELUCA」やレジャーチケット予約サイト「アソビュー!」など70万店以上のショップが導入済みだ。21年10月から12月にかけて、買収手続きが完了する見通しだ。

調査会社の矢野経済研究所によると、20年度の国内BNPL市場規模は8820億円で、24年度には1兆8800億円と倍増する見込み。クレカの市場規模は67兆円(20年度、矢野経済研究所調べ)でまだ足元にも及ばないが、Paidyなどの大手BNPL事業者が中心となって、その一角を少しずつ侵食していく公算は大きい。

引用:日経 X TREND

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