カリスマ創業者の誤算 習氏激怒、「アリペイ」上場暗雲


【北京時事】中国電子商取引最大手・阿里巴巴(アリババ)集団系列の金融会社アント・グループの新規株式公開(IPO)延期が波紋を広げている。アリババのカリスマ創業者である馬雲(ジャック・マー)氏の金融行政批判に怒った習近平国家主席が自ら延期を決めたとも伝えられており、過去最大となるはずだった上場案件の行方には暗雲が立ち込めている。
アントは電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」で急成長。5日に上場し、約340億ドル(約3兆6000億円)を調達する計画だったが、直前の3日に延期が決まった。
ロイター通信によると、馬氏は先月下旬のイベントで、規制当局はイノベーションの足を引っ張っていると批判したほか、融資に担保を求める銀行は「質屋」の感覚が抜けていないと酷評した。

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米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は12日、中国政府関係者の話として、習主席が馬氏の批判的な発言に激怒し、延期を決定したと報じた。権力集中を図る習氏は、自身による支配や安定性への挑戦と受け止めたという。
馬氏は既に経営の第一線から退いているが、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いは今も注目される。だが今回は不用意な発言で、「虎の尾」を踏んでしまった格好だ。
延期には、金融とITを融合したアントなどフィンテック企業と、既存の銀行業界の対立も見え隠れする。国家戦略であるイノベーションを追い風とするフィンテック企業に対し、銀行業界では規制順守に必要な負担を逃れているとの不満が根強い。一方、規制当局はアントに対するコントロールが上場に伴って低下する可能性を懸念し、馬氏の「失言」を干渉の好機と捉えたとの見方も出ている。

引用:JIJI.COM

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