投資信託
投資信託に関する質問
将来のさまざまな生活資金の確保を含めた資産運用の一環として、投資信託の導入を考えています。いろいろと調べたところ、投資信託とは、短期的な上下はあっても長期的には徐々に成長していく経済に合わせて、自分の条件に合ったリスクとリターンのバランスを考慮して、複数の投資商品を組み合わせて購入するもの。
実際の投資運用は投資のプロであるファンドマネージャに任せるもの。分散投資によってリスクを避け、長期保有することで、ゆっくりながら手堅く価値が上がっていくのが投資信託であるもの。また投資信託内で投資商品を売買するには売買手数料がかかるため頻繁に行うべきではないというもの。
総じて投資信託は、早急な利益を求めて短期で売買するものではなく、長期運用が基本ということは理解できました。
また投資信託は買ってから放置しておくものではなく、定期的に状況を確認して、運用がうまくいかない場合は損切りで売却すべきなのはわかります。では、逆に投資信託で利益が出たとして、解約 して利益を確定するタイミングはどのような状況が適切なのでしょうか。
長期運用が基本とされている投資信託で、解約して利益確定を行う場合の、具体的な例を説明していただけると助かります。
投資信託を解約して、利益を確定するタイミングとして適切なのがリアロケーションのときです。
投資信託含む投資商品の購入時に、リスクとリターンのバランスを考慮して、購入する金融商品の比率を配分することをアセットアロケーションといいます。リアロケーションとは、この金融商品の比率配分を再調整することで、リバランスと同じく、いわば投資信託のメンテナンスです。
具体的には、例えば転職や昇給などで年収が上がったため、よりハイリスク、ハイリターンの配分にする。逆に退職で定期収入がなくなったため、リスクを避ける配分にするなど、自身の生活状況の変化により、取れるリスクとリターンの割合が変化したときに、所有する投資信託内の商品配分を調整することです。
最初に決めた投資商品のバランスを維持するリバランスと違って、自身のライフステージに合わせて金融商品の比率を組み立て直すことがリアロケーションになります。ライフステージがどのように変化したかにもよりますが、このリアロケーションの際に、投資信託そのものを解約して利益を確定するのもひとつの方法です。
それまでの投資信託を解約して、より自身のライフステージに向いた投資信託に切り替えるのもいいでしょう。
投資信託は、その金融機関が扱っている複数の投資商品から、自身の判断により、それぞれのリスクとリターンのバランスを考慮した割合で配分して購入します。
ただ、いったん購入すれば、そのまま放っておけばいいという商品ではなく、定期的なリバランスが必要になります。リバランスとは、例えば投資信託で株式と債権を50パーセントずつという商品の割合を決め、それぞれ50万円ずつ購入したとします。その後、株式が値上がりして100万円の価値になると、50万円の利益により投資信託の総額が150万円になります。
しかしその結果、最初に決めた株式と債権50パーセントずつの割合から、債権の割合が約33パーセントに減少してしまい、バランスが狂ってきます。そこで新たな資金を投入するか、株式から25万円分を売却し、その資金で債権を買い足すなどして、株式との割合を50パーセントずつに戻します。
この作業をリバランスと呼びます。投資信託のリバランスは、半年か一年に一度、定期的に行う必要があります。投資信託を解約するのはこのリバランスのときに、購入当初の目標だった十分な利益が得られて、利益を確定したいとき、または想定していた利益が出ず、資金を別の投資に活用したいときなどが適切なタイミングです。