自民、公明両党が検討している二〇二〇年度の税制改正大綱案が十一日、判明した。第五世代(5G)移動通信システムを「経済社会や国民生活の根幹をなす情報通信インフラ」と位置付け、整備支援を「国家戦略として進める」と明記した。企業がため込む内部留保を投資に回す必要性も強調。「人生百年時代」に税制で対応し、老後に向けた資産形成を後押しする方針も盛り込んだ。
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両党は十一日、税制協議会を開き、大綱の策定に向けて最終調整を行った。党内手続きなどを経て、十二日午後に正式決定する。自民党の甘利明税制調査会長は協議会後、記者団に「大企業は危機に備えて現預金を持つのではなく、危機を乗り切るための体質改善に支援策を使ってほしいという意味を込めた」と話した。
大綱案は、社会がデジタル化する中で、データが「次世代の最大の資源だ」と指摘。企業の競争力強化のため、安全性や信頼性が確認された5Gシステムの早期普及の重要性を強調した。大手携帯電話会社が計画よりも前倒しして、基地局を整備する場合や、地域の企業が局所的に展開する「ローカル5G」に対し、国の認定に基づいて設備投資額の15%を法人税などから控除する。
企業が「内部資金や技術を有効に活用することが求められる」と訴え、ベンチャー投資を促す税優遇策を新設。「閉鎖的でコストの高い自己開発にこだわらず、新たな分野に投資することが生き残りには必要不可欠だ」と意義を強調した。
長寿化への備えでは、少額投資非課税制度(NISA)の見直しを「経済成長に必要な成長資金の供給を促し、人生百年時代にふさわしい家計の安定的な資産形成を支援する」と説明。フリーランスの増加などを踏まえ「働き方によって有利・不利が生じない公平な税制の構築が求められている」として、検討課題に挙げた。
大綱には、日本オリンピック委員会(JOC)加盟の競技団体が五輪のメダリストに支給する報奨金の非課税枠拡充も盛り込む。最大三百万円としている所得税などの非課税枠を五百万円に拡大し、非課税枠のなかったパラリンピックにも同額の枠を新設する。
<第5世代(5G)移動通信システム> 携帯電話などに使われる通信方式の新規格。最高通信速度は現行の第4世代(4G)の約100倍となる。韓国や米国では商用サービスが始まり、日本でも2020年から携帯各社が順次本格導入する計画。携帯での個人の利用に加え、あらゆる機器を通信でつなぐ「モノのインターネット(IoT)」など幅広い産業分野での利用も期待されている。
引用:中日新聞
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