NISA(ニーサ)の非課税期間が終了する?その前におこなうべきことは

NISA

  • 2018.11.15

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    投資という形の資産運用のために設けられた非課税制度nisa(ニーサ)は、さまざまな利用条件はあるものの、とても有意義な制度となっています。

    2014年の制度確立当初から利用されている方、また、これからの利用を考えている方もいらっしゃると思います。nisa適用条件のひとつとして設定されている非課税期間には、最長で5年間適用されるという条件があり、2014年から制度を利用している方の場合、制度開始の2014年から5年が経つ2019年をもって、この非課税期間が終了となることをご存知でしょうか。

    非課税期間の終了にあたっての具体的な対策方法としては、おもに3種類の方法があげますが、ここでは、それぞれの方法が持つ特徴についてご紹介させていただきたいと思います。

    ロールオーバーする

    nisaの条件のひとつである最長5年間の非課税期間が終了になる際に、非課税期間を延長する「ロールオーバー」を選択することが、引き続き非課税で投資運用をするための第一の方法です。ロールオーバーをすることにより、本来は最長5年間に設定されている非課税枠をさらに5年間繰り越すことが可能となり、最長10年間の非課税運用が実現できます。

    人によってはかなり便利な方法と言えますので、ぜひ活用いただきたい方法です。まず、ロールオーバーというのは、非課税期間が終了後の翌年の投資枠へ移管させることを言い、同じ証券会社のnisa口座間での非課税期間延長であること、現在口座を持っている証券会社で期限内に指定期限内に手続きを終了させることなどの条件を満たすことが求められます。このロールオーバーを考慮する上でポイントとなるのは、2018年の税制改正で、ロールオーバーの上限が撤廃されたという点になります。

    税制改正前は、nisaの非課税投資枠と同じようにロールオーバーが可能な上限が120万円とされていたため、金額によっては非課税口座での投資運用が困難でした。そのため、金融商品の売却の検討が必要とされるなど別の運用方法を試みる必要がありましたが、税制が改正された現在は上限がなくなったため、上限を超える額でもそのまま全額をロールオーバーでき、非課税のシステムを最大限に活用した投資ができるようになりました。

    上限を超える額をロールオーバーすると、その年にさらなる非課税投資枠が利用できないこと、逆に、120万円を超えない額をロールオーバーする際は、差額分の非課税投資枠が利用できることなど、ロールオーバーする金額によっても条件が異なります。また、積立nisaや他社nisaでの取引を行なっている際は、手続きも多少複雑になってきますので、早めの検討をおすすめします。

    売却する

    5年間の非課税期間が終了する場合のふたつめの選択肢が保有資産の売却となります。nisaの非課税制度のもとでは、金融商品の購入後、払出しと売却はいつでも可能です。しかし、払出しと売却をする際に使用できる非課税投資枠の上限は常に120万円となっています。時期を分けて保有資産を売却した際も、非課税対象となるのは、1年間の投資額の合計が120万円を超えていない部分となります。

    売却した分の額を再利用して、新しく金融商品を購入するなどということはできませんので、あらかじめこの点を理解しておく必要があります。非課税期間が終了する前の保有資産売却をおすすめしたいのは、現在発生している利益をすぐに得たい方や積立nisa口座の開設を検討している方などです。購入時からある程度の値上がりが見られる資産を保有している場合は、それを売却することによって非課税制度の恩恵を存分に受けることができます。

    また、購入時から値下がりしてしまっているような場合でも、金額によっては損を最小に抑えられるケースもありますので、売却を検討してみてもよいかもしれません。nisaとの選択制があるシステム、つみたてnisaは開始して間もないまだ新しいシステムですが、従来のnisaとは条件などで大きな違いがあるものの、非課税期間が最長20年間であるなど大きなメリットもありますので、小額でおこなう資産形成や長期的な資産形成を視野に入れている方に向いています。

    nisaは期間が限定された制度となっていますので、2023年のうちに何らかの金融商品を購入した場合でも2027年まで非課税対象として保有することが可能となっています。ぜひ、さまざまな点を考慮し、賢く資産運用をおこなってみてはいかがでしょうか。

    課税口座に移管する

    nisa非課税期間の終了前に非課税期間の延長となるロールオーバーをおこなわない場合に、一般的な方法となるのが、特定預りや一般預りなどの課税口座に資産を移管する方法です。決められた期間内での所定の手続きが必要となるロールオーバーや意図的に金融商品を売却する方法とは異なり、基本的には、あらためて手続きをする必要がなく自動移管となるため、うっかり最長5年間の期限を迎えてしまったなどという方などにもあてはまることとなるケースだと思います。

    この場合、非課税期間の終了と同時に、nisa口座の金融商品がそのまま特定の口座に移管されます。課税口座への移管で注意しておきたいポイントとしては、非課税期間が終了した時点の保有資産がどうなっているかを把握しておくという点です。金融商品購入5年後の非課税期間終了時に保有資産が値上がりしている場合は、その金額が新しい取得価格となります。課税口座移管後に売却をする際には、その新しい取得価格から上昇した金額が課税対象となります。また、新しい取得価格から値下がりをしてしまった場合は、課税対象外となります。

    反対に、金融商品購入5年後に保有資産が値下がりしている場合にも、その金額が新しい取得価格となりますので、新しい取得価格から値上がった場合は課税対象、値下がった場合は課税対象外となります。課税口座へ移管するという選択をする際も、それぞれのケースで後々発生する税金の額が大きく異なってきますので、日頃からリアルタイムでご自分の保有資産の状況を追っていない方などは、余裕を持って確認しておくことをおすすめします。

    場合によっては、ロールオーバーなどの方法を考慮した方が大きなメリットが得られることと思いますので、ぜひいろいろな可能性を検討されてみてはいかがでしょうか。

    まとめ

    通常、金融関連商品への投資では、その利益や株式の配当金に対して、20.315%の税金が発生します。今回、3種類の方法をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

    それぞれ保有資産の条件次第では、メリットだけではなくデメリットが出てしまう場合もありますので、資産状況に応じた的確な判断が必要になるかと思います。2014年から制度を利用している方の場合は、もうすぐ非課税期間が終了となりますので、ロールオーバー・売却・課税口座移管といった対策のそれぞれの特徴を考慮して、ぜひご自分の条件に揃った方法を選択してみてはいかがでしょうか。

    また、今回ご紹介した方法は、19歳未満の方が利用可能なジュニアnisa口座にも通じる部分もありますので、ジュニアnisaをご利用の方も、ぜひ参考にしてみていただければと思います。

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