スルガ銀危機の引き金となった「かぼちゃの馬車」創業者がYouTube開設


スルガ銀行と筆頭株主のノジマが経営方針で対立。スルガ銀行の副会長を務める野島広司氏(ノジマ社長)が6月29日開催予定の株主総会を待たずに退任した。スルガ銀行は2018年、シェアハウス向け不正融資で経営危機に瀕した。そのスルガ銀行を事実上救済したのが家電販売大手のノジマで、19年10月にスルガ銀行の創業家(岡野家)がファミリー企業経由で保有していた同行の全ての株式(13%強)を取得、既存出資分を含め18.5%を保有する筆頭株主になった。

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だが、ノジマがスルガ銀行と業務・資本提携で描いていた金融サービスとITを融合したフィンテック分野での連携は具体的な成果を出せず、経営方針を巡り決裂、出資引き揚げ、野島氏の退任となった。スルガ銀再建は資本面で原点に戻った格好だ。

そうした中、スルガ銀行を危機に陥れたシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していたスマートライフの創業者・佐藤太治氏が立ち上げたユーチューブチャンネル「金儲け学園」が金融界で話題となっている。

スマートライフ(後のスマートデイズ)は、物件オーナーを見つけて建築から管理運営まで請け負う「サブリース」で業容を急拡大させた新興企業。同社の倒産による700人を超すとみられる物件オーナーは、億円単位の債務を抱え、自己破産の危機に瀕した。そのオーナー向け融資を積極的にバックアップしたのがスルガ銀行で、融資審査のために提出された投資家の通帳は改ざんされ、預金残高もカサ上げされていた。

■地銀幹部からは怨嗟の声

「金儲け学園」で佐藤氏は、日本初の自主石油輸入「ライオンズ石油」、全国1000店舗以上のビデオ販売チェーン「ビデオ安売王」、ビデオメーカー「ソフトオンデマンド」、シェアハウスかぼちゃの馬車「スマートライフ」など、過去の事業収益をもとに、今なお新たなビジネスを続々と仕掛け中と自己紹介。「短期間で売り上げを数十倍、数百倍に伸ばしていきたい、金儲けをしたい経営者の皆さま。この動画を通じた、新たな出会いを待っています。お気軽にご連絡ください。一緒にドカンと儲けましょう」と呼び掛けている。

「5月29日にアップされた動画では、スルガ銀行は悪くない、オーナーは改ざんを知っていたでしょうと連呼。噴飯ものの内容だ」(地銀幹部)と怨嗟の声が上がっている。

(小林佳樹/金融ジャーナリスト)

引用:Yahooニュース

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