全銀システムをフィンテック業者へ開放 地銀の経営難に拍車かかるか

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銀行間送金を運営する全国銀行協会(全銀協)が、5日に全国銀行データ通信システムをフィンテック業者などへ開放する方針を発表した。これは4月より公正取引委員会(公取委)が要求してきた『手数料の引き下げ等の改善』を受けてのことだ。

銀行間送金業務をコストの低いフィンテックへ委託する動きが進めば、非利息収入に大きく頼ってきた地銀の経営リスクは相当なものとなるだろう。この金融再編成の行方次第では、多くの地銀が閉業を強いられることになるかもしれない。

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先の公取委の調査では、家計簿・会計サービスとQRコード等のキャッシュレス決済サービスの実態をチェックし、他業種からの新規参入を阻んでいないか、独占禁止法上の問題はないか、さらに高すぎる送金手数料を是正すべきではないか、との結論に至った。

これら問題の根本原因として、送金・決済が顧客の口座を管理する銀行の仲介なしに行えないことがある。なお、銀行間送金を運営してきた全銀協は、この40年間アナログ処理時代の手数料を据え置きにしてきたことも問題だ。つまりキャッシュレス決済もフィンテックによる送金も、すべて割高な仲介料を支払ってサービス提供しなければならなかったということである。

また、リーマンショック対策として始めたマイナス金利が継続する中、銀行の収益は実業の利息収入よりも手数料などの非利益収入に大きく頼ってきた経緯がある。とくに地銀における手数料収入の収益率は高い。

今後、銀行間送金のシェアをフィンテックなどに奪われるなら、顧客数の大きな大手銀からの手数料収入が多い地方銀行にとって、大きなダメージとなるだろう。同時に、取引手数料の引き下げも地銀の収益を圧迫するのは必至。

そもそもデジタル送金・スマホ決済のシステムは、エンドツーエンドのE2EEを実装することで仲介媒体である銀行を介さずとも行えるのだ。となれば、近い将来に給料さえもオンライン決済サービスで受け取れるようになり、ますます地銀の存在価値が薄れてしまうのではとの懸念も出てくる。

この流れを受けて、2020年6月にNTTは10年間保留してきたCAFISの料金引き下げに踏み切っている。僅かではあるが、1000円以下の手数料を一律3.15円から、利用額の3%へ引き下げた。このような金融変革がすでに始動した今、業績悪化に苦しむ地銀の生き残りはさらに厳しさを増していくだろう。

もっともコロナ禍によって、地銀各社の株価はすでに大きく下落している。その難局にあって、銀行間送金と取引手数料の引き下げで収益を減らすことになれば、存続そのものが危ぶまれるかもしれない。

引用:財経新聞

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