使いにくい銀行の資産管理アプリ。フィンテックに勝つための成功戦略とは


個人資産管理(PFM)ツールの提供により、銀行は高度にパーソナライズされた顧客体験を実現し、収益増と顧客維持に繋げることができる。

現在、幅広いタイプの企業がPFM事業に価値を見出しており、市場にはさまざまなPFMツールが存在する。だが、10年以上前から「銀行業の未来」と喧伝されてきたわりに、PFMツールはこれまで既存銀行や消費者にとって大きな価値を生んでこなかった。調査会社セレント(Celent)の最新のデータによると、PFMツールの利用率は2017年以降10〜12%で停滞している。

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利用が伸び悩んでいる要因は、銀行による初期のPFMツールの使い勝手が悪さにある。資産データを表示するだけで、「データから得られる洞察」「個々人への的確なアドバイス」「より簡単に使える資産管理機能」などが提供されていない。

エンゲージメントを把握しやすくするため、機能が個別タブ内に限定されているためUXも良くない。また、オープンバンキング以前は規制に阻まれ、顧客の金融資産データを十分に収集できず、パーソナライゼーションが難しかった。

「賢く簡単に」お金を管理するための機能がほしい

だが、「AI」「スマートアナリティクス」「オートメーション」などの技術の進歩や、「オープンバンキング」などの規制環境の変化により、最先端のPFMツールは格段に使いやすくなっている。ユーザーは簡単な操作で、自分の金融資産を効率的に管理できるようになった。

技術の進歩や規制環境の変化により、新しいタイプのPFMプロバイダーが以前よりも「洞察力」「精度」「予測力」に優れた機能を提供している。意味のある形で資産管理ができるため、ユーザーのエンゲージメントも高く、サービス提供側にとっても強力なツールとなっている。

こうした先端的なPFMツールの人気は上々だ。既存銀行はこうした競合に対抗できなければ、顧客のエンゲージメントとロイヤルティを失う危険性がある。一方で、今よりもっと有効に資産を管理できるツールを顧客に提供できれば、エンゲージメントが上がり、収益増に繋げられる。

改良のための「ベストプラクティス」と「成熟度モデル」

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「PFM:個人資産管理ツール」では、最初に現在のPFM市場を構成するプレイヤーを主なカテゴリーごとに概観する。さらに、PFMツールの改良を目指す銀行のためのベストプラクティスを、大手PFMプロバイダー7社への取材をもとに紹介する。

次に、銀行や他のPFMプロバイダーが新しい機能を構築する際に目指すべき基準を「PFMデジタル成熟度モデル」として提示する。

そして、銀行がPFMツールになぜ再投資すべきなのか、改良が必須である理由を説明する。そして、いま顧客や銀行に大きな価値をもたらしている「8つの洗練されたPFM機能」について、提供企業へのインタビューをもとに解説する。

引用:BUSINESS INSIDER

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