2018年12月にUAEとサウジアラビアは、両国の国境を越えた取引で使用可能な仮想通貨を共同で発行する計画であると報じていたが、いよいよ実現することとなった。
UAEのエミレート・ニュース・エージェンシーが、UAE(アラブ首長国連邦)とサウジアラビアが、クロスボーダー(国を超えた)送金を円滑にする目的で新たな仮想通貨を立ち上げたと報じたのである。
UAEの公式ウェブサイトによると、アブダビで初めて開催された会議にて、サウジアラビアのMohammed bin Mazyad Altwaijri経済計画大臣およびアラブ首長国連邦のMohammad bin Abdullah Al Gergawi内閣・未来大臣が「7つの戦略的イニシアチブ」の立ち上げを発表。
7つの戦略的イニシアチブとは
(1)サービス
(2)金融市場
(3)観光
(4)航空
(5)アントレプレナーシップ
(6)税関
(7)安全保障
今回の新たな仮想通貨は、銀行を対象にブロックチェーン技術の理解を促進し、より円滑なクロスボーダー送金を実現するために実験的に用いられることになるという。
尚、消費者利益の保護や技術スタンダードの創設、サイバーセキュリティーリスクへの対応なども目指すという。
目的は、仮想通貨の共同開発を通してブロックチェーン技術への理解を深め、クロスボーダー決済の向上を図ることである。
ロスボーダー送金に関しては現在、ブロックチェーン企業のリップルやSWIFT、中国アリババ子会社の決済サービス「アリペイ」などの間で競争が激化している。
果たして仮想通貨市場に好影響なのか
今回の報道により、市場にはどのような影響があるのか気になるところである。
UAEとサウジアラビアでは単に一国の通貨に紐づく仮想通貨ではないと考えられていて、国際決済の促進につながる非常にポジティブな結果がもたらされると思われる。
地元メディアよると、銀行内および銀行間決済で利用する目的で発行し、テスト決済を実施する計画であると報道している。
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