イギリスで最も長く運営されている仮想通貨取引所コインフロア(Coinfloor)は来月、イーサリアムの上場廃止を計画している。ハードフォークの将来が不透明であること、厄介な技術サポートが必要であることをその理由にあげている。
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1月3日からビットコインのみサポート
コインフロアはまた、2年前に登場したビットコインキャッシュも上場廃止とする。1月3日から、コインフロアはビットコインのみをサポートする。偶然にも1月3日はビットコインの最初のブロックが誕生した日。ビットコインの11周年記念日だ。
この計画は、暫定的に2020年初頭に予定されているイーサリアム2.0のローンチに先立って行われる。イーサリアム2.0では、エネルギー消費型の合意メカニズムであるプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行プロセスを開始する。
コインフロアの決定は、イーサリアムのようなコインの技術的なトライアルと試練をフォローするために特定の専門知識を持ったチームを育成することは、小規模な仮想通貨プレーヤーにとっては費用がかかりすぎる可能性があることを示している。特に取引量のごく一部にすぎない場合はなおさらだ。
イーサリアム・プラットフォームのアップグレードは、来年スタートする時点から「完成まで数年かかるだろう」とコインフロア創業者兼CEO、オビ・ヌウォス(Obi Nwosu)氏は述べた。
「一定期間、2バージョンのイーサリアムが運営されるかもしれないこと」は、運営の複雑さにつながる。
一部のイーサリアム開発者によると、古いイーサリアムのPoWチェーンが新しいPoSネットワークに完全に統合されるまでには数年かかる可能性があり、2つのチェーンの間に安全なブリッジを構築する方法については現在、議論となっている。
レンディングなど新たなサービスも模索
コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)によると、2013年に設立されたコインフロアは小規模な取引所で、ビットコインと英ポンド(GBP)間の24時間取引量はわずか45万ドル(約4900万円)。比較すると、コインベースプロ(Coinbase Pro)のそれはは150万ドル(約1億6000万円)だ。
ヌウォスCEOの意見では、イーサリアムの計画されたアップグレードに対応するという難題は、取引量全体をわずかに増やすことに値しなかった。
「彼らがアップデートや変更を行うたびに、その通貨を維持しなければならない。そして、イーサリアムがプラットフォームのアップデートや変更を終えるまでには長い道のりがある」とヌウォスCEOは述べた。
コインフロアはイギリス金融行動監視機構(Financial Conduct Authority:FCA)のライセンスを受けており、同国のファスター・ペイメント・サービス(Faster Payments Service:FPS)にアクセスして即座に法定通貨の預け入れや引き出しを行うことができる。
同社は、昨年末頃に最終的にイーサリアムを上場するまで、イーサリアムに関する規制の確実性を待っていた。ヌウォスCEOによると、同取引所のイーサリアムの取引量はごくわずかで、大部分はビットコインだ。
ビットコインキャッシュの上場廃止も、同じような事情のためだ。
「ビットコインと比較した時、昨年、時価総額は3分の1から10分の1になった。そのためビットコインキャッシュの上場にリソースを使うことは、我々にとってはサポートと興味のための一定レベルを下回った」とヌウォス氏は述べた。
コインフロアはビットコインに注力するとともに、今後1年間をかけてレンディング(融資)などの分野で新たな道も模索するとヌウォスCEOは述べた。
引用:coindesk JAPAN
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