19日の米株式相場は上昇。堅調な企業決算が、高インフレに伴う懸念を相殺する格好となった。
企業決算ではトラベラーズとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が市場予想を上回った。一方でプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の決算では、商品(コモディティー)価格および輸送費の上昇の影響が浮き彫りとなり、同社株は下落した。暗号資産関連の銘柄も高い。この日は、米国初となるビットコイン先物の上場投資信託(ETF)が取引を開始した。
S&P500種株価指数は5営業日続伸となり、過去最高値まであと0.5%以内という水準に迫っている。
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シティー・インデックスのシニア金融市場アナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は「好調な決算がさらに続けば強気派の勢いは増し、指数は再び最高値を捉える可能性がある」と述べた。
S&P500種株価指数は前日比0.7%高の4519.63。ダウ工業株30種平均は198.70ドル(0.6%)上昇の35457.31ドル。ナスダック総合指数は0.7%上げた。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分時点で10年債利回りが4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.64%。
外国為替市場ではドルが主要通貨全てに対してほぼ全面安。米国株が上昇する中で軟調となった。上げが目立ったのはニュージーランド・ドルとオーストラリア・ドルだった。
主要通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下。ドルは円に対して0.1%未満上昇の1ドル=114円38銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.1633ドル。
原油市場では北海ブレント先物が上昇し、1バレル=85ドルを超えて引けた。終値で85ドル超となるのは2018年10月以来。株式相場が上昇し、世界的なエネルギー危機への懸念が続く中で買いを集めた。
株が上昇しドルが下げる中、金融市場全般にリスクオンのセンチメントが広がった。ニューヨーク原油先物も終値で7年ぶり高値を更新した。ロシアは、エネルギー危機に見舞われている欧州へのガス追加供給について、完成したばかりの海底パイプライン「ノルドストリーム2」経由の輸出開始を欧州規制当局が承認しない限り実行に動く意思はないと示唆した。
ロシアが示唆、欧州向け追加ガス供給には「ノルドストリーム2」必要
北海ブレント先物12月限は75セント上昇の1バレル=85.08ドルで終了。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は52セント上げて82.96ドル。
ニューヨーク金先物相場は3営業日ぶりに反発。ドルが下げたことで、代替資産としての金の買いが膨らんだ。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.3%高の1オンス=1770.50ドルで終了。
引用:Bloomnerg
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