「NISAが初心者に流行る」と考えていた人たちの誤認
NISAは、正式名称を「少額投資非課税制度」といいます。この名前はその中身をよく表しています。
① 少額の
② 投資なら
③ 非課税ですよ
という制度です。2014年にスタートし、2020年末でまる6年となります。まずは、従来のNISAがどのような制度だったのか、そして、なぜ新しいNISAが誕生することになったのか、その経緯を簡単に見てみましょう。
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投資で利益が出ると、普通はその利益に対して課税されます。具体的には、利益に対して約20%の税金(所得税15%、住民税5%、復興所得税0.315%)がかかります。しかも、場合によっては確定申告も必要になります。
これを見ただけで、初心者は“そんなに税金を取られたうえ、面倒な手続きが必要になるのなら、投資なんてしなくてもいいや”と思ってしまうでしょう。そこで、税金を取られず、しかも面倒な手続きが不要になる方法が生まれました。それがNISAだったのです。
税金なし、面倒な手続きもなしというのは大きなメリットです。このメリットを受けるため、NISAのスタート直後に投資初心者の利用がどっと増えたとしても不思議ではありませんでした。
しかし、蓋を開けてみると、増えたのは「すでに投資をしていた人たちがNISAを利用する」というケースばかりで、初心者が投資を始めるきっかけになったという例は少なかったのです。
税金や確定申告という面倒なハードルがなくなったのに、なぜ初心者はNISAで投資を始めようと思わなかったのでしょうか? じつは、金融に関わる多くの人が見逃していた、もうひとつの高いハードルがあったのです。
それは、「初心者が数年間の投資によって儲けるのは難しい」ということです。
従来のNISA(一般NISAと呼ばれます)には、いくつかの制約がありました。そのひとつが「非課税で運用できるのは最長で5年」というものです。たとえ資産を持っていても、5年以内に一旦、非課税期間は終了してしまうのです。つまり、「5年以内に儲かる投資商品を見つけなさい」ということだと言えます。しかし、考えてみてください。未経験者が最初の5年間で結果を出すということが、いかに難しいのかを。
このことは投資に限らず、仕事でもスポーツでも、その他のどのようなジャンルでも言えることでしょう。まして投資は、世界中のプロがしのぎをけずるハードな世界です。その中で、最初から5年という制限があることは、初心者にとっては大きなプレッシャーでした。
一般NISAの制度を作ったのは金融の専門家たちです。彼らは「5年間は比較的長い期間だ」と感じていたようですが、初心者の気持ちをつかみ取ることができていなかったのです。
結果、一般NISAは、ある程度投資の経験を積んだ人々が節税というメリットのために利用する制度となりました。そこで、これまでのメリットを残しつつ、初心者も利用しやすい新たな選択肢が2018年に生まれることとなりました。それこそが「つみたてNISA」です。
初心者が知らない「一般NISA」の思わぬ落とし穴
既存の一般NISAでは、「100万円を準備して、一気に勝負をしかける」という、ギャンブル的な投資をすることも可能です。一方、つみたてNISAではそういった投資はできません。その代わりに、運用によって得た利益はすべて非課税になります。そして、最長20年の間、毎年40万円まで、コツコツと積み立て続けることが可能です。前述したように、一般NISAの運用期間は最長5年間でしたが、それが4倍になっているのです。この2つが、つみたてNISAの最大の特徴です。
非課税のメリットはシンプルです。税金を払う必要がない、確定申告などの手間もかからないという点です。一般NISAの方にも非課税枠はありますが、非課税期間が長いため、初心者にとってはつみたてNISAの方が圧倒的に有利です。
引用:幻冬舎GOLDONLINE
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