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積立NISAの引き落とし日におすすめはある?ベストな日はいつ?

積立NISAは文字通り、定期的に投資金額を積み立てていくといった投資方法になりますが、その積み立てタイミングは自由に設定することができます。
そのため、これから積立NISAを始めたいと考えている方は、「積立NISAはいつが引き落とし日なのか?」「積み立てるタイミングはいつにすればいいのか?」といった疑問を持ってしまうかもしれません。

新NISAが話題を呼んでいます。これから投資を考えている人も既に始めている方もしっかり知識を身に着けて取り組みましょう

この記事では、積立NISAの引き落とし日をいつに設定すればいいのかについて、3つのパターンに分けて解説します。
自分に取ってベストなタイミングをしっかりと見極め、効率的な積立NISAの運用に役立ててみてください。

積立NISAの引き落とし日=積立日

積立NISAとは、2018年から開始されている少額投資非課税制度のことを言います。

年間40万円、月にして33,333円までの積み立て投資における運用益と分配金が非課税になるといった特徴があり、「長期・積立・分散投資」を支援する制度となっています。
通常、投資では運用益や分配金に約20%の課税がかかりますが、その分がまるまる非課税になるため、税制的なメリットが非常に強く多くの人が資産形成に活用しています。
積立NISAは投資してから最長20年間非課税で運用できるため、長期でコツコツ積み立てたいという投資初心者でも安心して取り組めるでしょう。

そんな積立NISAにおける引き落とし日というのは、つまるところ「積立日」ということになります。
積立NISAは銀行や証券会社などで取り組むことができますが、ほとんどの金融機関では積み立ての頻度や積み立て日を自由に選べるようになっています。
「毎月◯日に△△円積み立てる」「ボーナス月である◯月と◯月は△△万円増額して積み立てる」といった設定ができるということです。

運用成績上、一般的に考えると投資商品は安く購入することが大原則です。
では、積立NISAで購入する投資信託を安く購入するのにおすすめの日があるのかどうか、3つのパターンで考えてみましょう。

月初に積立するパターン

まずは積立日を月初に設定するパターンを考えてみましょう。

積立日を決める上では、家計の管理のしやすさといった点も考慮する必要がありますが、積立日を月初に設定することで家計上の管理がしやすくなるといったメリットがあります。
積立NISAにおける積み立ては、家計の支出上固定費として考えることができます。月初に積立日を設定することにより、安定的に積み立てを継続させながら家計をやりくりできるようになるため、資金不足で積み立てや生活が厳しくなるといったことが少なくなるでしょう。

また、月初に積立日を設定することにより、非課税投資期間を一日でも長くできるといった考え方も可能になります。
積立NISAで購入することになる投資信託は、長期間運用における複利効果が非常に魅力的な商品です。同じ運用利回りであったとしても、少しでも長い期間運用することができればその分運用益を最大化する期待が持てるでしょう。

ただし、多くの人に取って月初の積立日が管理しやすいということは、「月初に積立日を設定する人が多い」ということも言えます。
投資信託は、運用成績だけでなく購入者が多いタイミングで値上がりしてしまうといった可能性も秘めています。実際にTOPIXという株価指数を見てみると、2016年7月から2018年2月まで月初めの第一営業日の金額は前日に比べて高くなっていたというデータもあります。
これは、積み立てを行う人に加え、機関投資家が月初に投資商品を購入することが原因と言われており、高値掴みをするリスクがあるとも捉えられます。

もちろん長期的に見れば、積立日一つで大きな損失を被るという可能性は限りなく低いですが、少しでも高値掴みをしてしまうリスクを減らしたいのであれば、他人と同じ月初の積立日を設定するのは避けた方がいいかもしれません。

給料日後~月末にするパターン

続いて、多くの方が考えるような給料日後から月末までに積立日を設定するパターンを考えてみます。

給料日後直後に積立日を設定することにより、月初に設定した時と同じく家計を管理しやすくなるといったメリットがあります。
それに加えて、給料が入って数日ということもありますので、残高不足による積み立て失敗を防止できるということも注目すべきポイントです。
積立NISAは毎月決まったタイミングで積み立てるからこそ、購入単価を抑えることにも繋がりますので、残高不足による積み立て失敗は可能な限り避けるべきでしょう。

また、給料が入ったとほぼ同タイミングで積み立て投資に預金を回すことができるため、着実に資産形成を進められるのも特徴です。
天引きのようなイメージで積み立てることになり、「貯金が苦手」「銀行預金にお金があったらあった分だけ使ってしまう」といった方でも問題なく貯蓄できるはずです。

このように給料日後に積立日を設定するのは多くのメリットが考えられますが、同時に月初を積立日とした時のデメリットも考えることができます。
積立日として給料日後を設定する人は多い傾向にありますので、多くの人が購入するタイミングで自分も購入してしまうことにより、高値掴みをするリスクに繋がってしまうかもしれません。

ちなみに給料日として多いのは25日と言われており、次いで15日など、5の倍数の日は給料日として設定されている会社がほとんどです。
高値掴みをするリスクをできるだけ減らしたいという方は、給料日後〜月末を積立日に設定するのは避けた方がいいでしょう。

何でもない中途半端な日のパターン

ここまで考えてきた通り、月初や月末、給料日後は多くの人が「分かりやすいから」と考えて積立日としている可能性が高いと言えます。
大勢の人が購入するタイミングで積み立てることで、高い商品を購入してしまうリスクがあるのなら、その逆をすれば高値掴みをするリスクが減らせると考えられます。

そこで積立日としておすすめしたいのが、何の変哲もない中途半端な日を積立日とするということです。
給料日と被りやすい5の倍数の日を避け、9日・13日・17日など、何でもない日を設定することで、他の人が積み立て購入するタイミングとズラすことが可能になります。
これにより、投資信託を高値掴みしてしまうリスクが減らせる期待が持てるので、結果として運用成績を高められるかもしれません。

ただし、何でもない日を積立日とする場合は残高不足のリスクをあらかじめ考慮しておく必要があります。
クレジットカードや水道光熱費、その他ローン支払いの日などを鑑みて積立日を設定しないと、積み立てに必要な資金が不足してしまったり、最悪の場合ライフラインの支払いが滞って生活どころではなくなるリスクも考えられるでしょう。

長期的な運用効率を考えるのであれば、中途半端な日がおすすめとなりますが、家計の増減タイミングもしっかりと見極めた上で引き落とし日を設定するようにしましょう。

引き落とし日を気にする必要はない

ここまで積立NISAにおける理想的な積み立て日について考えてきましたが、結局のところ引き落とし日(積立日)を気にしすぎる必要はありません。
「AREA Money 2021秋号」での記事によれば、日経225・S&P500の各指数において、積立日による利回りには0.1%程度の差しかないとされています。

引用:AREAマネー「投資信託の積み立ては毎月「ベストな日」がある!? 365日×20年検証で驚きの結果

仮に毎月40万円を20年間積み立てていたとしたら、投資元本は800万円になるわけですが、その0.1%は8,000円程度にしかなりません。
つまり、積立日をいくら気にしたところで、それだけの損益はそこまで大きくは変わらないと言えます。

積立日よりも大きく投資効果に影響をもたらすのは、商品ごとに異なる投資信託を保有している時のコストや取引手数料、売却時の手数料、パフォーマンスの目標となる指数がなにかといった点が支配的です。
投資信託の商品によってどれくらいコストが異なるのかについては、「日経225連動の投資信託とは?コストの低いおすすめの投資信託も紹介!」の記事も参考にしてみてください。

まとめ

積立NISAの引き落とし日について3つのパターンを見てきましたが、極論、生まれる差は微々たるものですので、「低いコストの商品をコツコツ長期的に積み立てていく」ことだけを意識しておけば問題ありません。
自分の家計と相談し、無理のない範囲・積立日で資産形成を行っていきましょう。

ただ、積立日の目安がどうしても分からず積立NISAを始められないのであれば、個人投資家が動くことも多い月初を避けることだけ意識してみてください。