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アジアで続々誕生、ユニコーン予備軍 顔ぶれ多彩

CBインサイツの調査によると、「ユニコーン」と呼ばれる企業価値が10億ドル超の未上場スタートアップは世界に404社ある(9月25日時点)。最大のユニコーン産出国は米国だが、中国を中心にアジアでもユニコーン予備軍が続々と誕生している。まだ米国ほどテクノロジー企業が活躍する生態系が出来上がっていないとはいえ、その顔ぶれはフィンテック、Eコマース(電子商取引)、配車、人工知能(AI)開発と多士済々。アジアに生まれた有力スタートアップを地図にまとめた。

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中国からニュージーランドに至るアジア・太平洋地域のテクノロジー分野のスタートアップ企業が2012年以降に実施したエクイティファイナンス(新規株式発行を伴う資金調達)の件数は1万1200件以上、調達総額は2850億ドルを超える。

その中には中国のアリババ集団傘下の金融会社、アント・フィナンシャル、オンデマンド物流のユニコーンであるインドネシアのゴジェック、AIの開発を手掛ける日本のプリファード・ネットワークスなど優れたテクノロジー企業への出資が含まれる。

本稿ではCBインサイツのデータを活用し、アジア・太平洋地域で最も調達額の多いテックスタートアップを割り出した。下記の地図に記載されたスタートアップの19年9月3日時点での資金調達総額(公表ベース)は395億ドルに迫る。

各地域のスタートアップの実態を正確に伝えるため、香港と台湾は中国とは別にした。

(注)今回の分析では、ベンチャーキャピタル(VC)から出資を受け、14年以降のエクイティファイナンスによる調達額が100万ドル以上に達しているテクノロジー企業を対象にした。社債発行による資金調達は含んでいない。大企業の子会社や、過半出資を受けているスタートアップは対象外とした。モンゴル、東ティモール、北朝鮮、マカオなどの地域は基準を満たさなかった。

■主なポイント

アジア・太平洋地域で最も調達額の多いスタートアップは中国のアント・フィナンシャルだった。累積調達額は190億ドル以上に上る。

2位はシンガポールの配車大手グラブ(81億ドル)、3位は韓国の電子商取引サイト、クーパン(38億ドル)だった。

地図に記載されている19社のうち、ユニコーンは6社だった。内訳は、グラブ(企業価値143億ドル)、ゴジェック(100億ドル)、クーパン(90億ドル)、インドのタクシー配車サービス、オラキャブ(62億ドル)、プリファード・ネットワークス(20億ドル)、香港の旅行予約サイト、クルック(10億ドル)だ。

累積調達額が100万ドル以上に達しているテック・スタートアップがあるのは19カ国・地域に及ぶ。累積調達額が10億ドル以上の企業は5社で、100億ドル以上はアント・フィナンシャルだけだ。

地図に記載された企業のうち調達額が最も少ないのは、スリランカの医療スタートアップ、オードック(oDoc)だった。累積調達額はシード(種)ラウンドで調達した110万ドル。

引用:日本経済新聞

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