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明らかなになった世界の消費者・企業によるフィンテック利用実態

新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、生活に関わる多くの活動が遅延や停滞したり、完全に中断したりしていますが、想像を超える早さで発展している分野もあります。サイバーセキュリティの世界的リーダー企業であるESETは、この異質な1年を振り返り、急激に発展しているこのファイナンステクノロジー(フィンテック)の分野を調査するプロジェクトを開始しました。この調査では、英国、米国、オーストラリア、日本、ブラジルの1万人以上の消費者と企業の経営幹部を対象に、フィンテックに関する経験、フィンテックソリューションについての将来予測、実施しているサイバーセキュリティ対策、コロナ禍の世界におけるファイナンスのセキュリティについて調査しました。

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世界は今も新型コロナウイルスの影響を受けていますが、コロナ後を見据えた回復戦略にも目を向け始めており、フィンテックにおけるサイバーセキュリティは今後さらに重要になっていくと考えられています。フィンテックとセキュリティの最新動向を確認し、企業でも消費者であっても、セキュリティを保護しながらファイナンスソリューションを活用できるようにすることが大切です。

加速するフィンテックの利用
当然のことながら、私たちの生活に関わる多くの活動がロックダウンによりオンラインに移行したことで、フィンテックアプリケーションの使用が増加しています。消費者を対象としてESETが実施した調査で明らかになったのは、33%の日本の成人消費者が、デジタルウォレット、家計管理アプリ、インターネット専用銀行など、1~5つのフィンテックアプリを利用しています。新型コロナウイルスによるロックダウン時にあっても、およそ半数(54%)は銀行の利用方法は変わっていないと回答しました。

43%の企業の経営幹部は、2021年から2022年にかけて、将来を見据え、フィンテックへの投資がある程度増加すると予想しています。5分の1の企業が、すでにオンライン決済事業者とオンライン会計を利用して財務や経理を管理しており、3分の1の企業が、テクノロジーによる金融規制の管理(RegTech:レグテック)、ブランチレスバンキング、もしくは、保険分野におけるフィンテックであるインシュアテック(InsurTech)を活用することを検討しています。

後回しにされているサイバーセキュリティ
いくつものフィンテックアプリケーションを利用しているにもかかわらず、すべてのデバイスにセキュリティソフトウェアをインストールしている日本の消費者は41%しかおらず、残りの半数以上の消費者の金融資産はサイバー攻撃を受ける恐れがあります。58%の消費者は、強力で一意なパスワードを作成し、ブルートフォース攻撃や認証情報の盗み出しを阻止するパスワードマネージャーを全く使用していません。消費者は、また、公共のWi-Fiホットスポットに接続して金融取引を行なうなど、サイバーセキュリティに関してリスクの高い行動を取り続けています。

企業の多数(65%)は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、ファイナンスのセキュリティを改善する必要性が高まったと考えています。しかし、このように認識しているにもかかわらず、半数以上(56%)が、ファイナンスのセキュリティ改善に役立つ新しいテクノロジーへの投資を積極的に行なっていないか、少なくとも積極的に投資していることを把握していませんでした。フィンテックアプリケーションやフィンテックを利用するプロセスの使用が増加し、その重要性が高まるなか、サイバーセキュリティ対策を同時に進めていかなければ、消費者や企業は攻撃に対して脆弱なままで、リスクが増す可能性があります。

コロナ後の経済回復に向けて
2020年の初めに、今の世界を予測できた人はいなかったはずです。2021年を予測することは困難ですが、変化が加速する可能性があります。この変化を促進させる開発の多くは、新型コロナウイルスによって受けた影響を回復するために充てられるでしょう。今後もロックダウンが続く場合、銀行に実際に足を運ぶことは制限されることとなり、フィンテックは、企業や消費者の経済活動を回復させるための重要な牽引役となるでしょう。

企業の経営幹部の31%が、オンライン決済事業者は収益の向上に寄与すると考えており、多くの企業にとって厳しかったこの一年から業績を回復するために役立つと考えています。日本人の34%の消費者は、コロナ後にもオンラインショッピングをより多く利用すると考えています。小売業者はオンライン取引を多く処理することになるため、安全かつ確実に処理できるテクノロジーが必要になると考えています。

引用:eset

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