アルゼンチンの政府、労働組合、経営者団体からなる国家雇用・生産性・最低賃金評議会は4月27日、最低賃金について、3月に月額2万1,600ペソ(約2万5,920円、1ペソ=約1.2円)だった最低賃金を、2022年2月までに段階的に月額2万9,160ペソまで引き上げることで合意した。4月に9%、その後は5月と6月にそれぞれ4%、7月に3%、8月と11月にそれぞれ5%、2022年2月に5%と、引き上げ率は合計35%となる。また、同評議会は、経済状況の進展を評価し最低賃金を見直す目的で、9月に再度、会合を開催する予定。
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引き上げ率が35%となったことについて労働組合側は、全国中央組織の労働総同盟(CGT)が40%の引き上げを求めていたものの、少なくとも2021年の消費者物価指数上昇率(インフレ率)見通しの29%を上回ったことで、満足したようだ。
複数の現地紙によれば、業種別の賃上げ交渉では、以下が合意されていると報じられている。
冶金(やきん)労働組合:4月に15%、7月と10月にそれぞれ10%と、合計35%の賃上げで合意。
ガソリンスタンドおよび駐車場労働組合:34%の賃上げで合意。ただし、10月に見直しを行う。
漁業労働組合:2022年3月までに合計33%の賃上げで合意。2回に分けて引き上げる。
ビル管理人(清掃など担当)労働組合:4月に7%、7月と10月にそれぞれ10%、2022年2月に5%と合計32%の賃上げで合意。
肉加工労働組合:5月に15%、7月と10月にそれぞれ7.5%と、合計30%の賃上げで合意。2021年末にインフレ率を踏まえて再び交渉を行う。
銀行員組合:29%の賃上げで合意。9月と11月に見直しを行う。
商業労働組合:5月、9月、2022年1月と2月にそれぞれ8%と、合計32%の賃上げで合意。
民間調査会社が172社を対象に行ったアンケート調査によると、中間管理職など労組に加盟していない従業員の2021年の年間賃金上昇率は平均で41%~43%だった(現地紙「クラリン」電子版5月1日)。同紙によれば、業種によって上昇率は異なり、自動車産業(47%)、フィンテック(45%)、金融(45%)では大きな賃上げが見込まれている。
引用:JETRO
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