資産を増やす手段として株式などの投資がありますが、初めて投資を行なう初心者には投資先の選択や、どのくらいの金額を投資すれば良いのかわからないことが多いです。そんな中登場したのがAI技術を活用した投資形態、ロボアドバイザーです。従来の専門家に行なってもらっていたアドバイスをインターネットで自動でできるようになった画期的な投資システムであり、これにより初心者でも投資を始めやすくなり、資産形成の第一歩を踏みやすくなりました。しかし、画期的なシステムにも注意点は必ずあるので、ロボアドバイザーの始め方や手順などをご紹介します。メリットだけでなく、デメリットもしっかり把握して適切に活用していきましょう。
ロボアドバイザーとは?またメリットとデメリットは
ロボアドバイザーとは、様々なデバイスからwebを利用し投資のアドバイスをしてくれる近年に登場したサービスです。このサービスの中には投資商品の提示だけでなく、資産運用の状況や管理まで一括で行なってくれるものもあり、投資家のリスク回避やバランス調整など自動的に行なえるのが利用する大きなメリットとなります。Webサイト上の質問に答えていくだけで、AIが自動的に適切な投資先を教えてくれるので、投資を行なったことがなく悩みを持つ初心者向けのサービスでもあります。従来の投資形態は個人や専門家など人が判断して行なっていましたが、ロボットに任せることで時間短縮や手数料の料金削減を実現しました。
アメリカ発祥のこのサービスですが、自動で行なえることに加え料金も安いことで日本でも徐々に認知され、人気が出てきています。特に個人で投資を行なうと自分の判断で決断をする場面が多く、悩みが付き纏います。
しかし、専門家にアドバイスをもらうにもお金がかかるため、初心者のみならずロボアドバイザーを利用する人は増えてきました。専門家とのやり取りも面倒だと思っている人にも向いており、自分のペースでできるのがメリットの一つでもあります。このロボットによる投資アドバイスサービスは、最低投資金額も低いものが多く初心者でも気軽に始められるのが大きな特徴です。
ただし、ロボアドバイザーを活用したとしても、元の投資先のサービスに影響はなく、適切なアドバイスを貰うことができるのみで、リターンが保証されるわけではないと理解しておきましょう。アドバイス通りに選択し投資しても、損失が出る可能性もあるので注意しましょう。また、ロボアドバイザーを提供している会社の中にはコールセンターが設けられていない場合があり、トラブルの際に問い合わせすることができないことがデメリットとなります。
ロボアドバイザーの始め方や手順方法
ロボアドバイザーを利用する時の流れは、最初に証券会社のサイトで用意された質問に答えていきます。パソコンやスマートフォンで答えることができるため、ネットが繋がる場所であればいつの時間でも、どの場所にいてもできるのが少額手軽に始められる理由の一つです。従来では電話予約して窓口に行っていましたが、その手間を省くことができるので、忙しくて投資に手を出すことができなかった社会人にも活用できる仕様となっています。質問の内容や数は証券会社によって異なりますが、主に年齢や投資を経験したことがあるか、投資方針などを記入していくことになります。
投資方針はリスクをどの程度まで許容できるか、安全性を重視するのか、ハイリスクでも高いリターンを求めているかなどを答えていきます。深く考えず直感で自分に最も合うものを選んでいくのがポイントです。回答結果が出ると、それを元に合った投資商品をコンピュータが自動で判断して提示してくれます。おすすめの商品のポートフォリオ、資産配分を紹介してくれるので、しっかり比較して選んでいくことになります。
商品を選んだら次の手順は口座を開設していくことになります。口座開設にはマイナンバーが必要になるので忘れずに用意しておきましょう。マイナンバーに顔写真を付けていない場合は、マイナンバー通知カードと顔写真入りの身分証明書で開設することができます。多くは口座を開設してからロボアドバイザーで診断していくのですが、中には口座開設前に診断を行なうことができる会社もあります。ロボットの診断に不安を持っている方は一度試しに体験サービスを利用して、提案内容がどのようなものか詳しく見てから利用するか決めても良いでしょう。
おすすめのロボアドバイザを手数料や最低投資額などから比較
おすすめのロボアドバイザー1つ目は松井証券の「投信工房」です。最初に8つの簡単な質問に答え、それを基準におすすめの資産分配を提案してくれます。
さらに、資産配分を実現するために最適な商品を自動で選択してくれる点もおすすめポイントです。取り扱っている投資信託は手数料無料で、他の費用も比較的かなり安いのが特徴です。最低投資額も100円からなので、低コストで利用でき初めてロボアドバイザーを利用する人におすすめです。また、完全にロボットに運用を任せない仕様にしている点でもおすすめです。ロボットでも専門家でも最終的には判断は自分で行なわなければ納得はできません。特に初めて利用する人にとっては不安がある場合が多いので、参考程度に利用したい人向けと言えるでしょう。また、松井証券の投信工房ではNISA口座も利用可能なのでおすすめです。
2つ目におすすめするのが楽天証券の「楽ラップ」です。最低投資額は10万円ですが、ファンドラップというサービスを導入しており、投資を一任できるため手間がかからないのが利点となります。ファンドラップとはラップ型ファンドとも呼ばれ、リスクの許容範囲や投資を行なう目的など答えた質問から基準を設け、それを基準に投資先を決めていきます。
ここでポイントとなるのが、このサービスでは金融機関の専門家や投資顧問がいることです。ロボットだけでなく、専門家や顧問のアドバイスを受けられるのも大きな特徴と言えます。専門的な知識がなくても、プロの判断を聞いた上で安心して運用していくことができるのです。3ヶ月に一回運用状況を報告してもらえるので放っておいても安心できるのが魅力です。ファンドラップを導入している他の金融機関では高い手数料や運用費がかかることがありますが、手数料も投資一任を行なっているサービスの中で比較的安くて気軽に利用できるのでおすすめです。
まとめ
ロボットが自動で投資先を選んでくれるサービスでも、質問に的確に答えなければ適切な提案は表示されません。自分が今何を求め、どのように投資を行なっていきたいのか、しっかり決めておくことが重要です。自動で投資プランを提示してくれますが、最終的に納得して決めるのは自分自身です。すべてロボットに任せるのではなく、計画をしっかり立てて、それを代行してもらうことを目的にしておかなければなりません。ロボアドバイザーは各証券会社でサービスが実施されていますが、購入や運用手数料、最低投資額の比較以外にも自分が納得できる運用ができるか、自分自身でしっかり判断していくことが大切なのです。