今週のレポートは欧州通貨にフォーカスしています。その欧州通貨ですが上昇基調からひとまず調整相場を意識する必要がありそうです。一方、新興国通貨は売り買いが交錯しながらも、対米ドルで堅調地合いを維持する展開を予想します。詳細はマーケットレポートにて。
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欧州通貨の調整相場と新興国通貨の堅調地合い
目下の外為市場の焦点は、米ドル相場のトレンド転換(米ドル高⇒米ドル安)の可能性を見極めることにある。この点を考える上で、引き続き欧州通貨と新興国通貨の動向に注視する必要があろう。
前者の欧州通貨だが、昨日はユーロ、英ポンドともに対米ドルで陰線引けとなった。特にユーロドルは長い上ヒゲ付きの陰線引け。フィボナッチ・リトレースメント23.60%の水準1.1107レベルを下方ブレイクしている状況も考えるならば、上昇相場から短期的な調整相場へ転じる状況を意識したい。トレンドの転換ではなく調整相場と考える理由は2つある。ひとつは通貨オプション市場の動向だが、未だユーロのコールオーバーが続いている。また、短期リスクリバーサル(1週間)も低下基調から上昇へ転じつつある。10月FOMCでの追加利下げの観測が高まっている状況では米金利の上昇幅も限られよう。よって、現時点では「上昇相場⇒調整相場⇒上昇相場」というシナリオを想定している。一方、英ポンドも短期的な調整相場を意識する必要があろう。昨日は対NZドル以外の主要な先進国通貨に対して英ポンドは下落した。これは明らかに英国の政治リスク(=10月末の離脱を巡る混乱)を意識した展開である。だが、政治リスクの高まりと米金利が反発基調の過程にあるにも関わらず、これまでのように下落トレンドを形成するムードは高まっていない。目先は1.28の攻防が焦点だが、1.1957(9/3安値)を起点とした短期サポートラインをブレイクし無い限り、9月以降に発生した上昇相場の継続を予想する。
一方、後者の新興国通貨だが、10月のパフォーマンス(対米ドル)を確認すると、トルコリラ(-2.0%)とインドルピー(-0.45%)以外は総じて堅調地合い(=新興国通貨高 /米ドル安の状況)を維持している。24日のレポート「欧州通貨と新興国通貨の動向が示唆すること」でも指摘した通り、2019年のFOMC後の米金利の動向を確認すると、FEDのスタンスを見極める必要があった1月と利下げを見送った6月を除き、すべて低下している。今回も同様の展開となる可能性がある以上、新興国通貨は引き続き堅調地合いを維持すると予想する。
欧州通貨のチャートポイント
今日のユーロドルは、下値のポイントを見極めることが重要なテーマとなろう。この点をフィボナッチ・リトレースメントで探ると、23日に相場をサポートした23.60%の水準1.1107は完全に下方ブレイクしている。よって次の焦点は、同38.20%の水準1.1064の攻防となろう。今月17日にこの水準でサポートされた経緯がある。一方、上値の焦点は1.1180の突破で変わらず。1.1170および1.1180にはそれぞれオファーが観測されている。
英ポンド/米ドルも調整相場を意識する展開となろう。目先の焦点は1.27台(=フィボナッチ・リトレースメント38.20%)の維持である。1.2748(10/17安値)の下方ブレイクは調整相場がさらに加速するシグナルとして警戒したい。1.2740にはビッドが観測されている。一方、上値の焦点は1.30の攻防で変わらず。昨日高値1.2949の突破は1.30を目指すシグナルとして捉えたい。1.30にはオファーが観測されている。
引用:IG
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