世界最大のオルタナティブ資産運用会社ブラックストーン・グループのジョン・グレイ社長は5日、6840億ドル(約76兆円)相当の資産を運用する同社が、今の市場の流動性を好機と捉え資産売却に動いていることを明らかにした。
グレイ社長は、オンラインイベント「ブルームバーグ・インベスト・グローバル」で、安定した資産にとって「市場は世界的にかなり強い」と述べる一方、全体として一部の投資から手を引く良いタイミングだとしながらも、今が必ずしも「今回の相場のピーク」とは考えていないと明言した。
ブルックフィールド・アセット・マネジメントのブルース・フラット最高経営責任者(CEO)も今回のイベントで、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が深刻だった昨年の低調な時期を経て、資産を整理する「非常に良い時期」になっているとの認識を示していた。
米連邦準備制度が資産購入のテーパリング(段階的縮小)に近づき、長期金利も上昇する可能性があり、そうした状況が物価圧力を生じさせるだろうとグレイ氏は指摘した。保有すべき最良の資産は成長の潜在力が大きいビジネスだ。ブラックストーンはエンターテインメントや医療関連、教育を含む業種に投資している。
同氏は「デュレーションの長い債券はより脆弱(ぜいじゃく)という理由で保有したくない資産だ。隠れる場所がない」と発言した。
フラット氏によれば、ブルックフィールドは、今年1-3月(第1四半期)と4-6月(第2四半期)に一部資産を処分し、年内を通じて売却を続ける方針だ。
引用:Bloomberg
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